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健常の無能

10ヶ月経っても仕事が覚えられない。というか何をやっているのかさえ理解していない、という人がいます。50過ぎで10ヶ月前に今の職場に異動となった人です。毎日何かしらのミスをしています。一瞬、発達障害を疑いましたが、あの狡さは健常人の匂いがします。注意されているときはうつむいてはいるけれど聞いているようでまるで聞いていません。どう見てもやり過ごしているんです。わざととしか言いようのない話のすり替え。会話がすれ違って成り立ちません。いつまでも人を頼り、当てにして、できればうまく仕事をなすり付けようとする狡猾さ。私が思うにアスペっ子にはそんな卑怯の考え方は存在しません。というか10年以上いろんなアスペっ子を見てきましたがそんな人間は見た事がありません。もう一方でこれは明らかなアスペっ子だといえる青年がいます。もちろん障害者枠として入社している訳でもなく、誰も障害者とは思っていませんが、彼はそういう個性だ、という認識が自然と周囲にあって、彼は彼なりの仕事環境で生きています。たとえ仕事が遅くても間違える事なく淡々とこなしていく彼のことを腹の立つことがあったとしても皆がやさしく認めています。何度も同じことを聞いてきたとしても誰も彼の事を悪く言いません。それは彼の持っている力だとも思います。とても近い職場で働いているこの二人を見ていると、健常と障害の境って何なんだろう、と思います。

by fogcircus | 2009-11-13 22:15 | 雑記 | Comments(0)